Minstrel's Live
Impression

=演奏のみ
=歌、それにコーラスも
=パフォーマンスやステージセット
=PAや会場の音響(席の位置にもよるが)
=客のノリや雰囲気、マナー

評価はA〜Eの5段階で、とんでもなくスゴかった時は
S(Special)と表示される(かなり辛口です)

Queen+Paul Rodgers(2005/さいたまスーパーアリーナ)
演A 歌A 見C 音A 客A

 Freddie Mercury不在ながら、ロック界屈指のボーカリスト・Paul Rodgersを迎えての復活コンサート。FreddieあってのQueenということなど誰に聞いても明らかだろうが、それは叶わぬ願い。それでもQueenを冠するバンドでFreddieの相棒とFreddieが尊敬するボーカル、そしてFreddieを愛する観客が揃えば、それは正しくQueenのライブだ。
 オープニングは『Reaching Out』から『Tie Your Mother Down』『Fat Bottomed Girls』『Another One Bites The Dust』『Fire & Water』と畳み掛ける。ノリの良い曲はPaulのボーカルでもまったく違和感はない。『Crazy Little Thing Called Love』ではPaulがテレキャスターでコードをかき鳴らして曲が始まる。昔から派手な照明を使うQueenだが、今回も豪華で派手だ。Freddieが悔しがっているのではないだろうか。Brianのトレードマーク的なギターだが、CDで聴くとまろやかすぎる音もライブだと聴きやすく暖かみのある素晴らしい音で、これはライブのために作られたギターなのではないかと思った。過去にキンキンしすぎる高音のギターばかりだったが、Brianの音は素晴らしかった。
 中盤のアコースティック・コーナーではRoger TaylorやBrian Mayが歌う。『Say Its Not True』を歌ったRogerはシブい声で本当に歌が上手い。『Love Of My Life』は本当に美しい。この美しい曲をなぜFreddieが歌わないのか。分かっていても自問してしまう。日本だけのサプライズとして『Teo Torriate』を歌い、名曲『Hammer To Fall』へ流れる。Bad Companyの『Feel Like Making Love』やソロ等を挟んで後半も名曲揃い。Rogerが歌う『Radio Ga Ga』では会場が一体となり、Bad Companyの『Can't Get Enough』、更には『A Kind Of Magic』と続き、Freeの『Wishing Well』。残念なのはBad CompanyやFreeの曲を知らない人が多いようで、客の声が小さくなってしまうこと。それでも自分の曲になると更に素晴らしい歌を聴かせるPaulだし、個人的には聴けて最高だ。続いて重厚なハーモニーで『I Want It All』が始まる。ブリッジ部の後、リズムが早くなるソロ・パートの前にテンポの変わらないパートがある。エンディングは少しアレンジされ短くなっていた。そして最後に『Bohemian Rhapsody』の登場。前半のバラードの部分はビデオ映像のFreddieがピアノを弾きながら歌い、BrianとRogerが合わせる演出。中間のオペラ部で懐かしいFreddieの映像を見せた後、後半のハードロック部でPaulが爆発的に歌う構成。どのパートも感動的だ。
 アンコールでは何とアコースティックによる『I Was Born To Love You』でRogerが歌う。日本で人気があるのを聞きつけての計らいだろう。そしてドラマチックな『The Show Must Go On』で盛り上げる。Freddieならではのこの曲をPaulがここまで歌えることに驚く。艶っぽい声とよく響く中低音が素晴らしく、まさにロック界屈指の偉大なボーカリストであることを思い知らされた。続いてはFreeの『All Right Now』。この曲も知名度が一段低くなってしまうようで残念だが、Paulのボーカルは更に表現力豊かになる。『We Will Rock You』では以前のロック・バージョンではなく、比較的原曲に忠実なアレンジだ。締めは『We Are The Champions』。歌い上げるタイプのFreddieらしい曲だが、客に歌わせたり、シャウト気味に歌ったりするPaulのバージョンでも充分に感動的だ。感動に浸っているとお決まりの『God Save The Queen』が流れライブが終わったことを悟る。何から何まで素晴らしすぎるライブだった。

Paul Gilbert(2005/渋谷クラブクアトロ)
演A 歌B 見C 音S 客A

 ホールではなく狭いライブハウスの方が音も良いし親近感があって良い。正面の中央(PAの逆の位置)で聴けたせいか特に音が良かった。
 『Space Ship One』のツアーなので、全員NASAの宇宙服を着て登場。Paulだけオレンジ色。いきなりハイテンポの『On the Way to Hell』でスタートし、一気に『Space Ship One』『I Like Rock』『Potato Head』と畳み掛ける。盛り上がりは最高。ここで少しMCを入れるが、日本通のPaulは日本語。『I'm Not Afraid of The Police』を挟んで早くもRacer Xの『Scarified』。しかし歌ありのポップな曲を連発したせいか、個人的には少し盛り上がる。『Every Hot Girl Is a Rockstar』を挟むとMCで曲紹介。「聴いて下さい。バイキング・コングゥ〜」と完全にカタカナ英語になっているのが凄い。アメリカ人が「Kong」を「Kongu」と発音するのは難しいだろうに。他の箇所でもLinusの紹介時にも「ハリウッドォ」と母音を強調していたので、彼にとってのコダワリのようだ。この後、「3曲カバー曲をやります」と相変わらず日本語で紹介し、まずはBeatlesの『Something』。ほぼ原曲通りだが、バンドがトリオなので、ソロの合間にコードを挟みながら2人前を弾いていた。続いてPat Traversの変拍子の曲『Heat In The Street』そして何とMadonnnaの『Open Your Heart』を演奏。客に「ジェフさん、ワイルドなゴリラみたいにドラムをぶっ壊して」と言わせ『Jackhammer』とDrum Soloを披露。「あなたの頭は何で出来ていますか?」と客に問い『Boku No Atama』演奏。笑いを多くとりリラックスした雰囲気を締めるように『Interaction』『Technical Difficulties』で再びテンションを上げる。この後、Dokkenの『Breaking The Chain』を1コーラスだけLinusに歌わせ、客に何の曲が聴きたいか聞くとあちこちから勝手なリクエストが続々。その中から『Sunshine of Your Love』をギターのみの弾き語りで披露。完璧な歌詞だけでなく、Claptonソックリのビブラートつきの完コピ・ソロが凄かった。『The Number of The Beast』をLinusと共に少しだけ披露した後、『We All Dream of Love』を一人だけの弾き語り演奏。この曲はハーモニーをつけて欲しかった。MCは相変わらず日本語で、Linusにカンニングペーパーのノートを見せて日本語でやらせる場面も。後半に入るとPaulもLinusも曲間のステージ上でチューニングするシーンが増え、せっかくのノリに水を刺す場面も見られた。『Bliss』『Individually Twisted』『Suicide Lover』『Karn Evil No.9』で一旦ステージを去る。
 アンコールでは『Play Guitar』『Down To Mexico』を、2度目のアンコールではVan Halenの『Little Dreamer』、そしてMr.Bigの『Green-Tinted Sixties Mind』を演奏。ソロ後最初のツアーではカポによるキーを変えて演奏していたが、今回はオリジナルと同じ。これこそオリジナルだと思ったが、間奏部のベースとのユニゾンは再現されず、少しだけ寂しかった。最後は新譜の中では個人的に一番好きな『SVT』で締め。音は良いし、盛り上がったし、なかなかのライブだったが、Paulが演奏中ずっとヘッドフォンをつけていたのが気になった。耳が悪いというのは本当のようだ。

Extreme(2005/渋谷公会堂)
演A 歌B 見C 音B 客S

 10年ぶりに再結成しての来日。ベース以外がオリジナルメンバー(ベースはフランス人のLaurent Duval)。Garyの張り切り様は凄まじく、NunoもPaulもとても楽しそうで、全盛期もこんな感じだったのだろうと思わせる元気良さ。追加公演ながら客もよく入りノリも最高。バンドが良いから客がノルのか、ノリが良いからバンドも良くなるのか、ともかくかなりの盛り上がり。それも時間の経過とともにどんどんヒートアップしていくところが凄い。
 1曲目の『Warhead』から『Little Girls』『Rest In Peace』と続くベスト選曲。中盤のアコースティック・パートは昔と同じく『Midnight Express』から。凄まじい低音プレイよりも高音のコード・プレイの美しさが際立っていた。その後、数曲を触りだけ演奏したりして楽しませた後、唐突に『More Than Words』が始まる。客席はここで最高潮となる。イントロだけで一旦止めてやり直したり、出だしから客に歌わせたり、ギターで途中にオカズを入れたり、自由な雰囲気だ。再びバンド・プレイになりクライマックスへ向かう。途中でクルー全員の紹介コーナーがあったが、これは日本ツアーの最終日だったことと日本公演が大成功したことの満足感からだろう。随所に客と会話するようなシーンもあり、アットホームな感じもする暖かみのある雰囲気。この後、凄まじい『He-Man Woman Hater』のイントロのソロを再現し、『Get The Funk Out』で爆発的盛り上がり。最高潮と思われた『More Than Words』以上に周囲が熱狂。興奮の中でバンドがステージを去るがアンコールの拍手が鳴り止まない。お決まりのアンコール要求ではなく、本当に「早く出て来い」と言わんばかりの熱狂的な拍手の嵐だ。突然、SEが響きピアノが鳴り響く。『Decadence Dance』だ。望み通りの展開に歓喜の渦。『Hole Hearted』を挟み最後は『Mutha』だ。アレンジはかなりアップテンポのパンク風バージョン。ライブの最後にはもってこいだ。ライトの数も標準的で、他にはスクリーンも紙吹雪も何もないシンプルなステージだが、とてもエネルギッシュでノリの良い楽しいライブだった。音の分離がもう少し良ければいうことナシ。

The Rock Odyssey (2004/横浜国立競技場)

Aerosmith
The Who
稲葉浩志

演B 歌A 見B 音B 客A
演B 歌C 見C 音B 客B
演C 歌B 見C 音B 客C

 久しぶりのロック・フェスティバル。この日の出演は、出演順にLove Phychedelico、Josh Todd、Michelle Branch、Paul Weller、稲葉浩志、The Who、Aerosmith。実際に見たのは稲葉浩志の終わり4曲くらいから。B'zですらほとんど知らないため、当然、稲葉ソロは知らないのだが、テレビでよく見る彼そのもので歌い方もB'zだった。演奏も上手いバンドだったが、後のバンドと比べるとサラッとした感じでロックっぽい面白味は感じられなかった。
Roger & Pete 続いては生きる伝説の初来日!The Whoだ。BeatlesやStonesと同じ60年代生まれのバンドが21世紀になっての初来日。この日の主役はトリのAerosmithではなく、間違いなくThe Whoだろう。私はこの日は体調が悪く、座っているだけでもツラかったのだが、1曲目『Can't Explain』のリフだけでふっとんでしまった。もうこの1曲だけでも大満足だ。ところが続いて『Substitute』が始まる。好きな曲イキナリの連発に「マジかよ」という感じ。往年そのままのPete Townshendの人間風車のアグレッシヴなアクションが嬉しい。負けずにRoger Daltreyもマイクをぶん回している。リフにしろアクションにしろ結構今風に聞こえるが、ハーモニーやメロディの雰囲気は60年代っぽさを感じる。3曲目は『Anyway Anyhow』、4曲目は『Baba O'Rely』。その後も『Who Are You』『My Generation』『Pinball Wizard』『See Me Feel Me』等、聴きたい曲のほとんどが網羅され、最後は『Listening To You』で幕を閉じた。The Whoを知らないAeroファンと思われる若い人たちの中には寝ている姿も見られたが、それ以上に興奮するオヤジもいて嬉しかった。Peteのプレーぶりは、思ったよりも弾けていて、早いフレーズは開放弦の多様パターンと、カントリー風の指弾きによる3連トリル系の2パターンが多かった。
Joe & Steven 大興奮のThe Whoの後はいよいよトリのAerosmithだ。日も落ちて涼し気な風が吹き抜けている。Aerosmithは実に14年ぶりに見るのだが、ステージ上の彼らはやはり時間の分だけ年をとったなという印象。しかし、Steven Tyler、この男だけは年をとらない。左上腕には「猛暑」と書かれていた。またバスドラには「ホンキン」と書かれていた。ブルーズ・アルバムの『Honkin' On Bobo』のことだろう。1曲目『Back In The Saddle』、2曲目『Toys In The Atic』と古い曲から入って来た。新旧のファンによって反応が違う。3曲目の『Love In An Elevator』で全員が最高潮に達した。ブルーズも挟みながら『Cryin'』『Jaded』『Dream On』『Walk This Way』『Sweet Emotion』『Living On The Edge』といった代表曲もしっかり演奏され、最後は『Train Kept A Rollin'』で締めた。14年前以降に作られた曲が聴けるのが嬉しいし、何よりパワフルな彼らを再び目に出来て勇気とパワーをもらった気分だ。
 最近は音響技術が進歩しているのか、音がかなり良かった。久しぶりの屋外ライブだから反響が少なかったからかもしれない。フェスティバル形式は体力的にキツめだが充実度は120%。大好きなバンドは単独で見たいと思うが、The Whoのようなバンドが出てくれ、メインが超大物となるとなるともう何も文句はない。

Eric Clapton(2003/日本武道館)
演A 歌B 見C 音S 客D

 10年以上前に故George Harrisonと一緒に来日した時に2度見て以来、単独公演を見たいと思いつつ今になってしまったが、とうとう実現したコンサート。引退し、来日はもうないのではないかと言われていた中でのことだった。選曲はまさにベスト・ヒット的で、1曲目にブルーズ色の濃いシャッフルの『Crossroad』から始まり、『I Shot The Sheriff』と続く。その他、『White Room』『Change The World』『Badge』『River Of Tears』『Lay Down Sally』『Wonderful Tonight』『Cocaine』『Layla』等、名曲がズラリ。もちろんブルーズもたっぷり。大きなポイントは2点。まず第一に音が非常に良かったこと。聴く席にもよるだろうが(かなり右の1階席だった)、反響音の大きい武道館とは思えないクリアさで、各楽器ともよく聴こえた。次に、Claptonが予想以上に弾きまくっていたこと。シブいブルーズ・アプローチに終始するかと思いきや、早弾きも含め、たっぷりと「スローハンド」を堪能出来た。それから、特に前半はドラムの切れ味が素晴らしく、曲を引き締めた。アンコールでは、何と『Sunshine Of Your Love』まで飛び出し、最後はアコースティックの『Over The Rainbow』で幕を閉じた。

Paul McCartney(2002/東京ドーム)
演A 歌A 見B 音B 客B

 9年ぶり3回目のソロ来日。前座の幻想的なダンスは終わると突然ショーはスタートした。Beatles、Wings、ソロの各時代の曲をバランス良く配置されている。ポールは素晴らしかった過去2回を上回る好調さで、バンドもドラムのエイブをはじめ素晴らしい。手数の多い迫力のドラムと見事なコーラス・ワーク、そして一人何役もこなすキーボード。中盤にポールのソロタイムがあり、アコギやキーボードでの弾き語りがあり、コーラスなしの『Every Night』『We Can Work It Out』や珍しい『You Never Give Me Your Money』をプレイ。中盤のハイライトはウクレレ弾き語りによるジョージへのトリビュート『Something』と初ライブの『She's Leaving Home』。終盤は怒涛の名曲の連発に文句のつけようがない。スクリーンに同時通訳の試みをしたが、訳が1テンポ遅く、先にポールが日本語で話す場面も多々あり笑いを誘った。映像を駆使したステージセット、観客のノリも過去最高で、最上級のコンサートであった。

KISS (2001/東京ドーム)
演C 歌B 見S 音D 客A

 個人的にHR/HM系で最初期に好きになったバンドのライブの初体験は、最後のワールド・ツアーかもしれないフェアウェルツアーであった。開場前のドームはKISSコスプレ大会のようで驚いた。オリジナル・メンバーが復帰してのものだが、直前にPeterが脱退し、Eric Singerがドラム。しかし、何と髪を黒く染め、Peterのメイクで、遠目にはPeterそのものであった。ただしドラムは非常に上手ところがPeterとの違いだった。
 1曲目『Detroit Rock City』でKISSのエンターテインメント・ショーの始まり。あのメイクなら偽物でも見分けがつかず、テレビを見ているような錯覚に陥る。が、例のドラマチックなギターソロで我に返る。本物のKISSだ。続いて『Duce』。以前、私がバンドで演奏した曲の連発だ。この後も人気曲の連発に歴史の長さを実感。Ace在籍時の曲だけでなかったのに驚いたが、フェアウェルツアーなのだから当たり前かもしれない。Ace時代以外では『I Love It Loud』『Heaven's On Fire』『Lick It Up』が演奏された。3曲ともギターはシンプルなので問題ない。
 Geneの火吹きや血、『God of Thunder』では空中高く舞い、Aceのギターは煙や火花を吐く。こんなに火を使うショーは初めてだ。炎が炸裂し、回転しながら火の粉が降り注ぐステージも凄い。しかしやはり主役はPaul。存在そのものがセクシーである。周りは興奮状態。「この日は最高だ」と言い、初来日の思い出を語るPaul。「日本のファンはファミリーだ」という言葉に、これが最後のお別れだという気持ちが交錯する。そして始まった『Love Gun』では客席の上を飛び、中央の特別ステージへ。最後の『Black Diamond』は何とEricが歌う。Peterよりもウマい。
アンコールは『I Was Made For Loving You Baby』。ああ、この曲もあったんだ。すっかり忘れていた名曲はまだあった。『Rock And Roll All Night』では猛烈な紙吹雪が舞う。昨年のBon Joviの時の5倍の量はある。まさしく豪華絢爛、腹一杯のロックンロール・ショーで現実を忘れさせてくれた時間であった。恐らくこれが、KISSがライブで提供したいものなのだろうと思いながら、エンディングテーマ『God Gave Rock'n Roll To You II』を聞きながら会場をあとにした。

AC/DC (2001/横浜アリーナ)
演A 歌C 見A 音A 客S

 長年、来日の噂が立ち、消えてゆくのを繰り返していたAC/DCが、ついに19年ぶりの来日を果たした。待ちに待ったファンの想いが爆発した凄まじいライブとなった。1曲目の『You Shock Me All Night Long』から圧倒的な存在感のアンガスのギターに煽動され、大きなノリが会場中を埋める。アリーナが波打っている。
 アンガスは年齢を感じさせず右へ左へ前へ上へ、ビデオでよく知っているあのアンガスそのまま。ライブ・バンドとして世界に君臨してきただけあって、迫力、パフォーマンスとも最高レベル。ドラムの音が後ろに引っ込んでいたが、ヤング兄弟のギターが充分リズミックなので気にならない。かえってギターがよく聴こえ良いかもしれない。名曲の連発と心地よいリズムに、全てを解放しスッキリした気分になった。

Bon Jovi (2000/東京ドーム)
演B 歌C 見B 音C 客C

 東京ドームで音楽コンサートは辛いものがある。音の反射がヒドイ。かなり良い席にも関わらず、ステージはとても遠い。客の盛り上りも分散してしまう感じだ。
 初めて見たBon Joviは大物の風格があり、特にJonは俳優業も好調なせいか、カッコいい雰囲気を作るのがとても上手いと思った。ヒット曲が沢山あるだけに、次々に強烈パンチを繰り出し圧巻だった。新作の曲もバランス良く配置されていたため、新旧ファンとも楽しめたのではないだろうか。中盤にはアコースティックセットがあり、ステージの一番右に小さなセットを組み、3曲も演奏した。左側の客からは全く見えなかっただろう。バラードらしいバラードは、アコースティックの時の『Runaway(ピアノアレンジ)』くらいであったのも良かった。Ritchieもかなりの人気があった。

Dream Theater (2000/渋谷公会堂)
演S 歌A 見A 音B 客B

 アルバムの曲を丸ごと全部再現した上に、アルバムではナゾのままであった部分の解答が映像で示され、映画とロック・オペラの共演のような感じであり、知的な面白さを堪能することが出来た。アルバムを聴く限り、どうやって再現するのだろうと思えた曲も完璧以上な演奏と演出で素晴らしいの一言に尽きる。高度な演奏力のみならず、曲の良さも非常に際立っていた。また完成度の高い楽曲の中にも表現者としての主張が多く盛り込まれていることも特筆すべきだろう。
 注目の新加入・ジョーダン・ルーデスだが、これも予想以上の凄腕であり、過去に見たキーボード奏者(クラシックも含む)の中でも最強であったと思う。キーボード・ソロの超テクニカル『キラキラ星』や『The Dance of Eternity』の中ジャズ系の地中海風ソロ等、呆れるほど凄い。
 ドラムが凄いのは言うまでもないが、地味ながらベースも素晴らしかった。前回精彩を欠いたヴォーカルも今回は文句ない出来であった。

Char, Bogert & Appice (1999/日本武道館)
演A 歌B 見D 音B 客D

 どうしてもBBAを意識させるライブで、実際BBAの曲もやっていた。Charは日本人だけどそれを感じさせたのは、客に「♪もういくつ寝るとお正月〜♪」を歌わせた時くらい。ヴォーカルも3分の1ずつわけあい、演奏はバトル状態、まさしく3人が主役だった。ただし観客はCharファンだらけ。
 知っている曲はほとんどなかったけれど、ノリノリのリズム隊にクールでおしゃれなCharのフレーズがとても素晴らしかった。ギターカッティングのシャープさ、16ノリのカッコ良さを思い出した。ゲストで3曲歌ったカルメン・マキの声も素晴らしかった。Thanks to Tommy, Aya & Ai.

Ozzy Osbourne (1998/神奈川県民ホール)
演B 歌C 見B 音D 客A

 突然Zakkが復帰しての来日。曲も『No More Tours』時に似ていて変な気がした。開始が定時の7時ピッタリというのにも驚いた。
 前回来日の時はOzzyの声は最悪で「金返せー」状態だったが、今回は歌も演奏も調子が良く、安心していられた。ところがPAが最悪で、1曲目の『Bark At The Moon』ではオOzzyの声は聞こえないし、『War Pigs』のエンディング・ソロではスピーカの音が消えて、生ドラムとアンプからの音しか聞こえなくなったりした。後半はずっと良くなったが、かなりのトラブルだ。
 内容的に新しかったのはZakkの弾く『I Just Want You』が聴けたことくらい。ギターソロタイムも無かったし、どうもOzzyは他に気持ちが行ってる気がしてならない。

Dream Theater (1998/厚生年金)
演A 歌C 見C 音B 客C

 個人的にはモロ、プログレだった2ndが好きなので、それほど期待していなかったが、良い方に裏切られ非常に楽しめた。どの曲もライブで聴くとカッコ良かった。
 James LaBrieはもうハイトーンには興味がないようだった。ドラムはとんでもなくウマく、ライブでのドラム・ソロが楽しかったのは初めてのことだ。それとキーボードのDerek Sherinianは実は超陽気なヤツだった。
 『Pull Me Under』の後「残念なことに数週間前にJohn Petrucciの父が亡くなった。この曲を彼に捧げます」と言って『Take Away My Pain』をアレンジを変えてやった。思い入れを込めて歌っていたしこの日のハイライトだったと思う。
 唯一、『Another Day』が聴けなかったのが残念。

Mariah Carey (1998/東京ドーム)
演B 歌S 見B 音B 客C

 何と言っても歌がウマい。ソウル系スタイルの歌唱は日本のポップ・ヴォーカリストとは根本から違うと思った。声量も物凄いし、細部までこだわった繊細なヴォーカル・テクニックがありながら信じられないほどエモーショナルだった。音程差も凄かったし、ダイナミクスも最高。更にはPAも素晴らしかったのだろう。
 と、音と歌の上手さを強調してみたが、それを感じていたのはたまの合間合間くらいなもの。ほとんどの時間は上手い下手をとっくに通り越して、幻想的だったりダンサンブルだったりセクシーだったりでとても楽しめた時間だった。特に『Butterfly』などは照明を相まった幻想的で本当に美しい光景。まるで森の妖精といった雰囲気は、まさに“歌姫”という形容がピッタリの美しさ。天は二物を与えた!
 中盤あたりから他のヴォーカリストとの共演もあり、彼らもかなりの実力の持ち主だったが、それでもMariahの引き立たせ役にしかなっていなかった。
 バンドは地味ながら堅実だった。ベースが一番光っていたが、個人的にはパーカッションが気に入り楽しい時間が過ごせた。(M.F.誘ってくれてありがとう)

Rock Around The Bay 97 (1997/有明レインボーステージ)

Motley
Vai
Zakk

演C 歌C 見B 音B 客A
演B 歌C 見D 音C 客D
演B 歌C 見D 音C 客C

 野外でのロック系のライブを見るのは初めて体験だ。
 まず一番手はZakk。半年前に来日した時はアコースティックだったので久しぶりのパワーバンドということで結構盛り上がっていた。一番盛り上がっていたのがOzzyの『Mama I'm Coming Home』だったのがちょっとさびしい。
 次のVaiは野外のせいか、音が分散してしまいせっかくの技はわ分かりにくかった。演奏はウマかったが、曲によっては退屈してしまうものもあった。
 Motleyになると、突然音量が上がり、音も良くなった。ちょうど陽が落ちて暗くなった頃で照明も威力を発揮した。客もMotley目当てが多く、盛り上がり方は圧倒的で、このあたりはさすがと言ったところ。何せVinceのいるMotleyは7年ぶりなのだから。新アルバムの曲も無難に溶けこんでいたが『Home Sweet Home』はやらなかった。
 ステージが低くほとんど見えないし、警備は厳しいし、音は分散するしで会場としては最悪だった。

Zakk Wylde (1997/新宿リキッドルーム)
演A 歌A 見D 音B 客B

 アコースティックギター2人という編成だが、迫力がありアルバムよりも数倍素晴らしかった。Zakkはアコギにワウをかませたり超早弾きを披露したりでスゴイの一言。ウンザリするほど延々とソロを弾いていたが、私のようなギター好きには贅沢な時間だ。歌もピアノも信じられないほどうまかった。
 メンバー紹介ではバックドロップを指して「ベース・ミスター・エンジェル、ドラム・ミスター・ジョン・ボーナム」と言っていた。アンコールの『Mama, I'm Coming Home』は非常に盛り上がった。
 それにしてもアコギだけであそこまで凄いとは!

Valensia (1996/赤坂BLITZ)
演C 歌D 見C 音A 客?

 スタジオで作り込まれたアルバムの曲をどう再現するのか興味深かったが、メインは2台のキーボードとテープだった。ヴァレンシア本人は初ライブのせいか、歌はいまいちでかなり疑問であった。しかし曲が良いので楽しさは充分にある。
 ギターはソロだけ弾いており、早弾きのほとんどがタッピングだったがあまりクリアではなく、サイドギタリストの方に聞くべきものが多かった。それでも『Gaia』や『Blue Rain』等は曲の良さから、かなり感動的であった。『Blue Rain』のようなゆったりテンポで良いコード進行があれば、それだけでソロも感動的になると思った。
 客は女の子だらけで驚いた。

Helloween (1996/東京ベイNKホール)
演B 歌B 見B 音B 客B

 一か月前にリリースされたライブ・アルバムとほとんど同じ内容。『守護神伝』からの曲がもう少し多いと良かったが、それでもバランスの良い選曲で楽しめた。Rolandは歌もギターもうまくて驚いた。逆にヴァイキーは意外とおとなしかった。売れているせいかノセ方がうまかった。これはやる気まんまんのAndi Derisによる部分が大きい。ヴォーカルはかなり荒かったが、それがマイナスにならずロックの良さとして受けとめられた。

Dizzy Mizz Lizzy (1996/赤坂BLITZ)
演A 歌C 見D 音A 客S

 前年のThunder以来2回目のオールスタンディング。客はThunder以上の熱狂、凄まじいかぎり。演奏、音、ステージング等良かったが、それ以上に客がスゴかった。終盤には人を押し退け最前列から1mの位置まで進んだ。Tim Christensenのひょうきんな表情が楽しかった。
 バンドとしては、ほとんどTimのワンマンバンド的で、ジャム・セッション風の部分もあったが、それもTim以外は決められたパターンをなぞっているだけでジャムとは言えないものだった。曲が良いわりには演奏の迫力に欠ける気がした。

さだまさし、佐田玲子 (1996/簡易保険ホール)
演B 歌C 見D 音A 客D

 さだまさしファンの母親に連れられて行ってみた。普段とまったく違う雰囲気や客層が新鮮だった。
 まさしんぐワールドのためのコンサートで、妹の佐田玲子の歌の後、本編は落語、作詞の裏話、作曲の話で2時間、その後、曲ばかり15曲やるという展開だった。歌はリズムに乗れ切れていない感がややあったが、石川鷹彦のアコギを初め、パーカッションやピアノは美しかった。もっとギターを聴きたい気分になった。
 音楽好きにとってはもっと曲を聴きたかったが、しゃべりがウマく多くの人にはウケていた。

Mr.Big (1996/横浜文化体育館)
演S 歌A 見B 音A 客A

 素晴らしいの一言。文句のつけようがない。演奏、曲順、曲数、選曲、パフォーマンス全て完璧。
 ソロタイムも最高。Patのドラムソロ『Yesterday』やPaul、Billy、Patの3人のバッハ、最後の楽器を変えての曲まで素晴らしかった。ちなみにこの時の編成はヴォーカルが学ラン姿のBilly、ギターはEricでちゃんとソロも弾いた。ベースがPatでドラムはプロ級のPaulというもの。本職以外で演奏してもこんなに上手いとは・・・。Patの落ち着きがなく、走ったり床をころげたりしている姿が可笑しかった。
 そしてアンコールの最後は『I Love You Japan』。久々の大々満足のライブだった。何から何まで充実した内容であった。

Ozzy Osbourne (1996/日本武道館)
演B 歌E 見B 音C 客A

 新ギタリストのJoe Holmesに注目が集まっていたが、Ozzyはインフルエンザのため絶不調。高い音は出ず、1曲毎に休みながら歌ったが、曲数も時間もかなり少なかった。新作からは『I Just Want You』しかやらなかったのが残念。Joeのスタイルはウワサ通りRandy Rhoadsそっくりで驚いた。『Mr Crowley』や『I Don't Know』など「Randyが弾いたらこうなんだろうな」と思わせた。Ozzyにストラトは似合わないと思ったが、深めのオーヴァードライブとコーラスの取り合わせで良い意味でストラトらしさは感じず気にならなかった。Jakeの曲『Bark At The Moon』でもZakkよりキッチリ弾いていたが、Zakkの曲の『I Don't Want To Change The World』ではちょっと違和感を感じた。『No More Tears』は良かった。

王 様 (1995/池袋P'PARCO)
演C 歌E 見C 音A 客D

 話題の王様。偶然池袋を歩いていて立ち寄った。あの格好とあの直訳で歌い、弾き、笑った。曲はやった順に『Rock And Roll』『Sgt.Peppers Lonely Hearts Club Band』『Imagine』『I Am The Walrus』『Lucy In The Sky With Diamonds』『Foxy Lady』『Purple Haze』『Beat It』『Bad』『Highway Star』『Burn』『Smoke On The Water』『Honkey Tonk Woman』の計13曲。『Rock And Roll』以外は全てショートバージョン。ドラムはうまく『We're An American Band』や『Woman From Tokyo』もやりたがっていた。

Rainbow (1995/東京ベイNKホール)
演C 歌B 見C 音A 客B

 追加公演のこの日、席は正面一番後ろだったが、音もノリも良く、良いライブだった。曲数も多く、音も前回よりも格段に良くなっていた。客の年齢が高いと感じたが、ノリは若者のようだった。

Rainbow (1995/代々木第一体育館)
演C 歌C 見C 音C 客B

 前座を見るのはこれが2度目だが、前回のSaigon Kickと比べて今回のValentine D.C.という日本人のバンドは最低だった。
 Rainbowの方も来日初日のせいか、威風堂々がかかりいよいよかと思うとまだだったり『Ariel』のエンディング・ソロでギターの音が出なくなったりとトラブルが多かった。
 新ヴォーカルのDoogieは非常に良かった。Rainbowらしく、曲の合間で歌う民謡やクラシックの曲も面白かった。見た目的にはほとんどBruce Dickinsonだった。
 Deep Purpleでは聴くことが出来ない『Burn』が一番ノレた。

Thunder (1995/Club Citta')
演A 歌S 見B 音A 客S

 オールスタンディングでステージから2m程。もみくちゃ、大熱狂の客席だった。曲も演奏も見た目も良く、比較的新しいバンドでハイレベルの内容。勢いを感じたし、今迄にないタイプのライブだった。本人たちはもちろん、客を楽しませるライブとはこういうものだと実感した。
 ドラムのHarryのかわいさが笑えた。Dabuel Bowesはとてもかっこ良く、歌が信じられないほど上手かった。押したり引いたりが絶妙で、歌い方一つで曲の表情がいちいち変わる。それに合わせこちらの感情も操られているかのよう。これだけ聞かせられるボーカルはそうもいないだろう。

Pride & Glory (1994/新宿厚生年金会館)
演A 歌A 見B 音B 客B

 Ozzyの時と違い人気に雲泥の差があったが、かえって良かったと思う。ベースの音量がやや小さかったが、期待以上のライブで非常に満足出来た。Zakkの豪快さやトリオならではの良さがよく出ていた。
 ピアノもとてもウマく、クラシックを本格的にやっていたのではと思わせるほど。ベースにトラブルが起きた時はすかさずLeon Russellの『Song For You』をやっていた。『Fading Away』ではドラムのBrian Tichyがアコギで早弾きソロを決めていた。
 アドリブの多いライブで玄人向けだったかもしれない。

Whitesnake(1994/代々木第一体育館)
演C 歌B 見C 音D 客D

 アルバムも出していないのにナゼか突然の復活ライブ。ギターはAdrianと元RATTのWarren De Martiniを連れての来日。バンドの方向性は以前と同じ様だったが、曲は新旧取り混ぜてあり、古い曲に今迄との違いがわずかに見えた気がする。音は最悪、客の盛り上がりもいまいち、David一人が元気だった。しかしドラムのDennyは凄かった。

Mr.Big(1994/東京ベイNKホール)
演B 歌S 見B 音C 客B

 初めて車で行った。ライブは普段とは違う感じ。曲はライブアルバムで出ているものがほとんどだったが、4人のうまさには改めて脱帽。特にPatに対する評価が大きく変わった。パワフルだし素晴らしいグルーヴだった。
 曲では、Ericが一人ピアノで弾いた『Just Take My Heart』は素晴らしかった。本当はこの曲はギターソロが大好きなので聞きたかったのだが、充分満足出来るものだった。
 終了後、握手会があった。出口付近でやるのだろうと思っていたら、イキナリ隣りから「Haaai」と声をかけられ、見るとEricがいてとても驚いた。Patのやさしい目が印象に残った。Ericはガラガラ声になっていた。Billy & Paul組と2班に分かれて握手しているのだろうが、1万人はいるであろう客すべてと握手するとは大変な重労働だ。

Paul McCartney(1993/東京ドーム)
演A 歌B 見B 音B 客B

 待望の2度目の来日。前回はBeatlesの曲で感動させられたが、今回はニューアルバム『Off The Ground』が良く、現在のポールを味わえた。前回よりも冷静に聴け、身近に感じられた。
 今回も初めて演奏するBeatlesナンバーも多く、やはり感激した。オープニングの『Drive My Car』からして初披露のはずだ。今だにライブで一度も演奏されたことにない有名な曲がこんなにもあるのかと驚かされる。

新星日本交響楽団(1993/東京芸術劇場)
演B 見E 音B 客D

 RATIUGのRANが読売新聞のサービス分からチケットをもらって来てくれたもの。真新しい池袋の東京芸術劇場だったが、サントリーホールと比べると幾分落ちると思ったが耳の保養になる素晴らしい時間を過ごせた。

東京交響楽団(1992/サントリーホール)
演A 見D 音S 客D

 TFM絡みでのコンサート。チケットが回って来たのだ。サントリーホールは文化村の時以上に音が良いと思えた。
 曲はイギリス人作曲家特集で、これまでそういう聴き方はしたことがなかったので面白かった。Elgarといえば『威風堂々』しか思い出さないが、他の曲も素晴らしく感動した。

YES(1992/日本武道館)
演B 歌B 見A 音C 客B

 何と新旧YESの8人編成での貴重なライブ。何といってもSteve HoweとTrevor Rabinのコンビに注目していたが、やはりミスマッチという感じだった。持ち味があまりにも違うし、ともに我が強く主張しまくる。個人的にはSteveのカントリータッチやクラシカルなギタープレイを堪能したが、ツボを心得ているコンテンポラリーなTrevorも感動的で、Trevorに票を入れる人も多かったことだろう。
 昔の曲はSteveがギター・パートを弾き、Trevorはキーボード・パートを弾いたりRick Wakemanとハモったりしていた。逆に80年代の曲ではSteveは興味なさそうで、いない時もあったし、まともに弾いていたのだろうかと思う。キーボードはRickばかりが目立っていてTony Kayeがちょっと可哀想だった。音がいまいち良くなかったので細かいところまでは聴けなかったのが残念。多くの主役がいる中、Chris Squireのベースが一番聴き応えがあったように思う。リッケンバッカーの骨太な音が最高だし、存在感があった。更に言えば、Jon Andersonが歌えばどんな曲でもYESになると思った。実際、70年代と80年代の曲ではまったく曲調が違うがどちらもYESだ。

George Harrison(1991/東京ドーム)
演B 歌C 見C 音A 客B

 こちらは関係者に頼みとってもらったので良い席だった。2回目のため前回よりリラックスして1曲目『I Want You Tell You』からシッカリと見ることが出来た。『If I Needed Someone』はBeatles中期の曲だが、25年前に武道館で演奏した曲でもあるし、ハーモニーが沢山あって、Beatles現役時代を感じられ感激。終盤の『All Those Years Ago』や『Is't It a Pity』でも感動し、Beatles第3の存在ながら、さすがは天下のBeatlesのオリジナル・メンバーだと思った。中盤でのClaptonのソロ・コーナーも素晴らしく、さすがに『Lyla』はやらなかったもののバンドも生き生きとしていて最高。Claptonのギターが予想を大きく越えて素晴らしく、次は単独で見たいと思った。

George Harrison(1991/東京ドーム)
演C 歌C 見C 音B 客B

 東京ドームへ向かう中央線の電車の中で2人の外人がBeatlesの曲をフォークギターで演奏していて、新宿から水道橋まで盛り上げ役になってくれたようだ。仕事の関係で少し遅れて到着してしまい、1曲目の終わりに着席。席はいまいちだったものの、Beatlesの匂いを感じることが出来てとても感激した。
 BeatlesといえばJohnとPaulだが、Georgeの曲も正真正銘Beatlesなのだと実感した。全体的には淡々としていたが、つくづくGeorgeは曲が良いと思った。そんな中でもBeatlesの曲は更にひと味違うと思った。名曲『Something』はギターソロのイントロがついていたが、最初は何の曲か分からず不覚をとった。コード進行はモロに『Something』だったし「どこかで聴いたことがあるコード進行だな」と思い続け、あの印象的なギターのフレーズになった瞬間、全身鳥肌になった。

Ozzy Osbourne(1991/日本武道館)
演A 歌B 見B 音B 客A

 前日に続き2日連続のOzzy。席が非常に良かった(RATIUGのRANがとってくれた) 。前日の予備知識があったせいか前座のSaigon Kickが結構楽しめ、特に『Colors』は素晴らしくかなり気に入った。(ただし多くの客は退屈していた)
 追加公演のせいか若干空席があったが前日より客のノリが良く、Ozzyもそれを感じたらしく、前日にやらなかった『Flying High Again』をアンコールでやった。

Ozzy Osbourne(1991/日本武道館)
演B 歌C 見B 音B 客B

 SONNYの関係者に頼みチケットを取ってもらった。(席は中ほど)
『Goodbye To Romance』の前にOzzyが「この曲をRandy Rhoadsに捧げます」と言い感動した。Zakkはワイルドだった。

JIMSAKU、デュークエイセス他(1991/新小岩グラウンド)
演C 見C 音C 客B

 昨年に続き新小岩での無料コンサート。夏の夜に屋台が並んでいたりして、星を見上げながら夏祭りのような雰囲気で嬉しくなる。まだ理解出来ないであろう小さな子供が興奮して走り回っていた、お年寄りがおにぎり持参でシートに座っていたり、ほのぼのとした光景もいい感じ。
 内容は昨年より若者向けで、ジャズというよりはフュージョンかラテンだった。JIMSAKUでギターを弾いていた是方博邦さんのピッキングスタイルが面白かった。個人的には大人の雰囲気があった昨年の方が良かったと思う。

Testament(1991/渋谷公会堂)
演C 歌C 見C 音B 客D

 RATIUGのRANがとってくれるといつも良い席。(感謝)
 TeatamentはMegadeathより格下だが、音も演奏も全然良かった。1曲目の『Practice What You Preach』は最高。
 注目のAlex Skolnickはとても上手かったが、途中からは早弾きばかりでうウンザリさせられた。他のメンバーとAlexの間に少し溝を感じた。音楽的には相当に開きがあるように思う。Chuck Billyはさすがの存在感だった。

Iron Maiden(1991/NHKホール)
演B 歌C 見B 音B 客A

 自分で電話でチケットを取ったのは東京に出てからは初めてだったが、そのせいで席は最悪。3階席で天井から覗かせてもらっている気分だった。ライブ自体は非常に良い感じで、よけいに席の悪さが悔やまれた。新加入のJanick Gersが異様なほど元気だったのが印象的で、ずっとステージ上を走り回っていて、それがSteve Harris以外は地味めなこのバンドをパワフルに見せていた。緻密なMaidenの曲に荒っぽいJanickのギターがカッコ良かった。

Megaeath(1991/中野サンプラザ)
演C 歌D 見C 音C 客D

 PARAの連中が手配してくれ、わりあい良い席で見る事ができた。
 一番聴きたかった『Wake Up, Dead』が1曲目だったので、イキナリ主役が消えてしまったようで個人的にはいまひとつ盛り上がりに欠けた。音にもやや難有りでMarty Friedmanのギター以外は良くなかった。ただし、Dave Mustaineの迫力はさすがだと感じた。最後に『Anarchy In The UK』で盛り上がり良かった。

ミハエラ・ウルスレアサ他(1991/文化村オーチャードホール)
演B 見C 音S 客C

 文化村オーチャードホールの音の良さに非常に驚いたというのが第一印象。どの音もとてもクリアで、一体感がありながら、一つ一つの楽器の音がしっかり聴こえるという感じ。
 Mihaela Ursuleasaはルーマニアの女性ピアニスト。だが、当のウルスレアサのピアノより後ろのオーケストラが素晴らしかった。これまたTFM絡み。

Zsuzsa Elekes(1990/石橋メモリアルホール)
演B 見B 音S 客B

 本物のパイプオルガンを初めて生で聴いたことと、素晴らしいキーボード・テクニックと感性を堪能でき、満足度の高いコンサートだった。普段はクラシック畑のプレイヤーを聴く機会はあまりないが、やはり凄いプレイヤーは、いるところにはいるもんだなと思った。これもTFM絡みでのチケット。

Whitesnake(1990/日本武道館)
演D 歌C 見B 音D 客C

 今度はMilesのライブの3日後、Whitesnakeだ。最も影響を受けたギタリストの一人のAdrian Vandenbergと最も好きなバンドという事で期待度は絶大だった。席もこれまでで最高の位置。
 ライブはバンドとしては散漫な感があり、注目のSteve Vaiもソロ・タイムは良かったが、全体的には浮いた存在。故障明けのAdrianも精細を欠いているしCoverdaleはギターの影に隠れている感だし中盤から声も出なくなっていた。Tommy Aldridgeはなぜか存在感がないし、良くなかった。一番良かったのはセクシーな動きと後半は歌の主役に近かったRudy Sarzoだった。

Miles Davis(1990/伊豆ぐらんぱる公園)
演S 見B 音A 客A

 Aerosmithライブの翌日、伊豆に移動しての野外ライブ。伝説の男の貴重な来日公演を逃す手はない。
 夕方から始まったのだが、演奏が始まってからしばらくして登場した、ジャケットだけのいでたちのMilesはプロレスラーの様な圧倒的な存在感で、驚かされた。まさしく帝王という感じで、音楽以上の何かを感じた。Milesがステージから消えると和らいだ雰囲気になり、戻って来ると一気に緊張感でいっぱいとなる。
 夕方のせいかやや肌寒い感じの中、Milesの動きに観客が真剣に注視しており、客席な空気が流れていた。決して冷めているのではない。途中、客との掛け合いがあって、Milesがあるフレーズを吹き観客が真似るというパターンなのだが、最後だけ超難解なフレーズで真似出来ないというオチになっていた。Milesは満足そうに笑っていた。
 この他、ベースが非常にカッコ良かった。ケイ・アカギのキーボードも良かったしとにかく素晴らしかった。ちょうど夕暮れ時でだんだん陽が暮れてくる雰囲気も良かった。
 この来日からちょうど1年後の9月28日、帝王の死が報じられた。是非、もう一度見たいと思っていたのに、まさか本当にお別れのライブになるとは思いもしなかった。

Aerosmith(1990/代々木第一体育館)
演A 歌S 見S 音A 客S

 Steven Tylerの偽物が後方のジャンプ台の上に現われ笑わされた。Motleyのライブに続きロックとは何かを強烈に教えられ、音楽の趣味を変える事にまでなった、個人的に重要なライブ。
 曲の中では『Janie's Got A Gun』の迫力が特に凄まじかったが基本的には次々に繰り出される最強のグルーヴ感を持つ曲の数々にノックアウトされた。バンドとはどういうものかを見せつけられ、ドラムの素晴らしさも痛感させられた。今までに見たヴォーカルの中でもStevenは群を抜いて凄かった。

ZIGGY、筋肉少女帯(1990/横浜アリーナ)
演C 歌D 見B 音B 客B

 TFM関係者のパスで無料で見る事が出来た。この他にもAURA等、何バンドかが出演していたが、遅れて行ったために全ては見ることが出来なかった。
 筋肉少女帯の方が演奏はウマかったが、ZIGGYはヒット曲がある持っている分強いと思った。たった1曲でも『グロリア』は最高の盛り上りを見せ。個人的にも素晴らしいと思った。シンプルながら下降するベースラインがとてもメロディックに聴こえた。

原信夫、雪村いづみ他(1990/新小岩グラウンド)
演B 歌A 見B 音B 客B

 江戸川区主催で新小岩のグラウンドでの無料ライブ。お年寄りや子供も多数つめかけていた。遠くに総武線の高架が見え、高層マンションに囲まれた中に、広々とした芝生の中にあるステージ。眩しいほどの光に包まれ、夏祭りの気分は最高!
 大人の雰囲気漂うジャズヴォーカルの良さを堪能できた素晴らしい夏の夜だった。原信夫のバックをつとめたシャープ&フラッツも良かった。星がキレイだった。
(このイベントを教えてくれ、誘ってくれたM.K.に感謝)

Yngwie Malmsteen(1990/中野サンプラザ)
演B 歌C 見B 音B 客D

 多大な影響を受けたYngwieを一度は見ておこうという事で行ったライブ。始まる前にかかっていたベートーベンの曲の音が悪いのが気になったが、バンドの音はそう悪いものではなかった。
 ライブ自体は、前半はギターのうまさに驚いていたが、中盤以降は完全に飽きてしまった。Motleyのライブとは対称的。一つ前のアルバム『Oddysey』の曲は曲が良いと思ったが、こうなるとJoe Lyn Turnerのボーカルで聴きたくなってしまう。

Motley Crue(1990/横浜アリーナ)
演A 歌C 見A 音B 客S

 それまで軽視していたMotleyのイメージを全く覆すことになった凄まじいライブ。1曲目の『Kickstart My Heart』から客をノセまくるノリの良い曲の数々。ロックはテクニックではなくノリだということを思い知らされた。音楽の聴き方を変えるキッカケになった個人的に大事件のライブだった。

Lee Ritenour、Dave Grusin他(1990/日本武道館)
演A 見B 音B 客D

 TFMのアース・コンシャスの一環のライブに招待された。あまり馴染みのないラテンに興味深々。ギターのLee Ritenour、ピアノのDave Grusinとも上手く良いムードだった。が、仕事の疲れもあってか、後半はラテンのムードに浸りながら寝てしまった。不覚!生音楽を聴きながら寝てしまったのはこれが唯一。

Paul McCartney(1990/東京ドーム)
演A 歌A 見A 音B 客B

 夢がついに現実に。あのPaul McCartneyと同じ空気を吸っている。信じられない。
 Beatlesナンバーはライブ初登場も多く、「60年代に帰ろう」と言ってからの『Can't Buy Me Love』に会場は当時さながら。クライマックスの『Abbey RoadのB面メドレー』に胸がつまり、『Hey Jude』のリフレインの大合唱では足が震え涙を押さえることは出来なかった。席は3塁側スタンド席で最悪だったが、大感激の一日となった。

Rolling Stones(1990/東京ドーム)
演B 歌C 見B 音C 客C

 東京で一人暮らしを始めて初めてのライブがStonesの初来日。1曲目の『Start Me Up』からずっと現役の60年代バンドを感じさせてくれた。シンセの音が今風で気に入らなかったが、Mick JaggerやKeith Richardsがいるという事実だけで充分だった。演奏自体は普通、席はほぼ正面の1階中程。

遊佐未森(1989/東京厚生年金会館)
演B 歌C 見D 音B 客D

 さわやかでちょっと不思議な浮遊感のある音楽だった。予備知識ゼロで行ったわりには面白かった。高音ののびる声がキレイだった。
 このコンサートはナゼかRATIUGのRANに薦められて行ったもの。

ARB(1988/日本武道館)
演D 歌D 見D 音C 客B

 悲願の武道館ライブということで行ってみた。しばらく聴いていなかったので新しい曲はわからなかったが、古い曲に期待した。
 1曲目は『Boys & Girls』。ギターは白浜久だから昔の曲はアレンジを変えている場合が多いだろうと諦めていたが、この曲のイントロはあの田中一郎のリフそのもの。開場前に外からもこのリフがかすかに聴こえていたので、ひょっとしてと期待していたが、いきなり1曲目とは。昔のARBがそこにいるようで歓喜した。
 しかし『トラブルド・キッズ』のイントロは意識的に切れ味を消していたし、ギターソロも余分に感じる。『ダン・ダン・ダン』は浅田と2人でアコースティックギターを弾いていたが、浅田の方が上手いのではないかとすら思えるプレイで、オカズも全部浅田が弾いていた。トータル的には白浜のギターがどうもいまいちだった。後に『Love The Live』でリリースされたがやはりいまいち。

ARB(1987/新宿厚生年金)
演C 歌D 見C 音C 客C

 アンコールで脱退する岡部滋が登場、嬉しかった。ベースラインはカッコいいのにギターがわけわからん。弾きまくりの岡部と白浜がマッチしないのだろうか。岡部はこれでもかと『The Worker』を弾きまくっていた。ギターが絡むと更にカッコいいだろうが、ベースだけでも魅力的な曲だ。
 白浜を中心とするここにいるARBは好きだった頃とは別のバンドだと感じた。

ARB(1986/新宿LOFT)
演B 歌C 見B 音A 客S

 初めてのライブコンサート。それもライブハウスなのでドキドキだった。本物のバンドが目の前に登場した時は最高に興奮したし、周囲の盛り上がりにまたビックリ。こんなにARBを知っている人がいるなんて!1曲目の『Loft 23時』のあのベースが始まった時は感動した。ライブでは泣けるバラードよりもヘヴィでノリのある曲の方がずっと感動するということを初めて知った。
 狭いライブハウスで汗だく、酸欠になりながら、空調の故障のせいか、湿気のたまった天井からポタポタと滴が落ちる。
 斉藤光浩が脱退し白浜久が加入したばかりで、斉藤の切れ味のあるギターは聴けなかったが、彼や田中一郎の残した曲は生きている。ベースはウネっているし、まだまだARB健在だ。ギターの印象は薄いがその分、ベースが凄い。ただ『Fight It Out』あたりは今後聴くことはないのだろうかと寂しくもなった。白浜の歌った『Cold Turkey』も、こんなところでこんな曲を聴けるとは、という感じで良かった。アレンジはシンプルだった。


BACK     BBS