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昔々のお話しです。飯高(匝瑳市)の幸右衛門(こうえもん)のばあさまは、みんなに尊敬されていました。
それは、ばあさまが、皆が怖がる大きな蛇のいる深い山でも平気で栗拾いをして来るからです。
とある月な出ない真っ暗な夜のことです。
ばあさまは昼でも薄暗いお寺のそばの道を歩いていたら、一つ目の大入道がヌッと出て来ました。
ところがばあさまは怖がるどころか、
「おらあ二つ目だが、おまえは一つしか目がなくて、かわいそうだな」と言って、そのまま平気で歩いて行ってしまいました。
用事を済ませて帰ってきたばあさまが、またお寺のそばの道にさしかかったら、今度は三つ目の大入道が出てきてばあさまを睨みつけました。
するとばあさまは、
「ほほう、今度は三つ目かい。かわいそうにのう。三つ目になったり、一つ目になったりして」と言って、ばあさまはそのまま家に帰って行きました。
いつもの事ながら、村人たちはばあさまの肝っ玉の太さにたまげてしまいました。
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