|
畑にコウボシ 田にヒルモ 昔々、馬加(まくわり/現在の幕張)の百姓に長八郎という男がいました。 お役人の前に呼び出された長八郎は、いつもどおりに平気な顔をして座っていました。 「これ、そちは検見川の萱山に入り込んで萱を盗んだというが、それは本当か?」 と、お役人がたずねました。 「お役人様、本当でごぜえます」 などと言って、大騒ぎになりました。 「これっ、静かにせい」 と、お役人がたしなめると、長八郎が 「はっ、はっ」 と、土下座したまま、前に進み出ました。 「お役人様、確かにおらが、萱を盗みました。 と言いました。 「ふぅむ、なるほど長八郎の申す通りであるな。もっともであるぞ」 ということになり、 「長八郎に罪はないことにする」 と申し渡されました。 それで検見川の者たちは、「畑にコウボシ 田にヒルモ 馬加「長八」なけりゃ良い」 |