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昔、松島にいた一人の海女の話しです。
ある日のこと、アワビを採りに深い深い海底に潜って行きました。
しかしせっかく潜ってみてもそこは海藻ばかりでした。
海女はがっかりし、諦めて浮上しようとしました。
その時、今までに見たこともないようなアワビを見つけました。
しかしもうたくさん潜っていたのでこれ以上息が続かず、
一旦浮上して大きく呼吸してから再び潜りました。
海の中で先ほど見つけたアワビを探してみます。
間もなく見つかりました。本当に見事なアワビです。
海女は夢中でアワビをとりました。
ところが、海女はアワビにばかり気をとられ、周りの海藻には気づきませんでした。
アワビを取り終わり、上機嫌の海女が浮上しようとした時、
足に海藻がからみついているのに初めて気づきました。
慌てて海藻を取ろうとしましたが、息が続かずこの世の人ではなくなってしまいました。
それ以来、松島の海では磯ものとりに潜る人はなくなったと言います。
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